仕入れも、材料費も、人件費も、じわじわ上がっている。
もう、今の価格ではやっていけない。
頭では「値上げするしかない」とわかっているのに、いざお知らせの文章を書こうとすると、手が止まってしまう。
「これでお客さんが離れたらどうしよう」
「文句を言われたら、なんて返せばいいんだ」
そう思って、値上げのお知らせを何日も先延ばしにしていませんか。
最近、あちこちで「値上げ」の話を見かけますよね。でも、いざ自分がやるとなると、例文を検索しても、しっくりくる文章が出てこない。かといって、平謝りするのも、事務的に通知するのも、なんだか違う気がする。
はっきり言います。値上げでお客さんが離れるかどうかは、「いくら上げるか」で決まるんじゃないです。「どう伝えるか」で決まります。
そして、その”伝え方”こそ、実はAIが一番得意なところなんですよ。
だからこの記事では、文章が苦手な社長でも、AIを使って「納得される価格改定のお知らせ」を15分で作る方法を、世界一かんたんにお伝えします。値下げ競争から抜けて、堂々と選ばれる会社になるための、価格の伝え方です。
なぜ、値上げを一生懸命”謝る”ほど、お客さんは黙って離れていくのか
多くの社長さんは、値上げのお知らせを「謝る文章」だと思っています。
「このたびは、誠に心苦しいのですが…」
「大変申し訳ございませんが…」
平謝りから入って、ひたすら頭を下げる。気持ちはわかります。お客さんに申し訳ない、その誠実さは大事です。
でも、ここが落とし穴なんですよ。
謝れば謝るほど、お客さんには「なんだか後ろめたい商売をしているんだな」という空気が伝わります。値上げ自体が「悪いこと」であるかのように見えてしまう。
そうすると、お客さんはこう考えます。「そんなに申し訳ないと思うなら、上げなくてもいいのでは?」「他にもっと安いところがあるかも」と。
逆に、心配のあまり事務的に「◯月から料金を改定します」とだけ通知する社長さんもいます。これはこれで「冷たい」「一方的だ」と感じられて、やっぱり静かに離れていく。
つまり、値上げのお知らせは、平謝りでも、事務通知でもダメなんです。
離れていくお客さんは、たいてい文句を言いません。黙って、次から来なくなるだけ。だから社長は「値上げしたせいで客が減った」と思い込む。でも本当の原因は、値上げそのものじゃなくて、その”伝え方”だったりするんですよ。
ここ、かなり大事です。
結論|値上げで離れるかどうかは「金額」じゃない。「伝え方」で決まる
先に結論を言います。
同じ「300円の値上げ」でも、離れるお知らせと、逆に「応援します」と言われるお知らせがあります。違いは金額じゃない。中身の構成です。
| 項目 | 離れる値上げのお知らせ | 応援される値上げのお知らせ |
|---|---|---|
| 入り方 | ひたすら平謝り、または事務的な通知だけ | 正直な理由と、これまでの感謝から入る |
| 理由 | 「諸般の事情により」で濁す | 「材料費が◯割上がった」と具体的に正直に |
| お客さんへの姿勢 | 申し訳なさで小さくなる | これからどう価値で応えるかを堂々と語る |
| 選択肢 | 一律で「上げます」だけ | 続けやすいプランも用意して逃げ道を作る |
| 読後感 | 後ろめたい商売に見える | 誠実で、応援したくなる会社に見える |
見てください。左と右、金額は同じでも、受け取る印象がまるで違いますよね。
安さだけで選ばれていたお客さんは、もっと安いところが出てくれば、どのみち離れます。安さで来た人は、安さで去るんです。
でも、あなたの仕事の中身や姿勢で選んでくれているお客さんは、正直な理由と誠実な言葉があれば、値上げしても残ってくれる。むしろ「ちゃんとした会社だな」と信頼が増すことすらあります。
値上げのお知らせは、ピンチじゃないんですよ。「うちはこういう価値を提供している会社です」と、堂々と宣言できるチャンスなんです。
その前に|”値下げ”で戦っている限り、この悩みは一生続く
ここで、少し厳しいことを言います。
そもそも、値上げのたびに毎回ここまで怖くなるのは、あなたの会社が「価格で選ばれている」からです。
私がいつもクライアントに伝えているのは、「業者になるな、先生になれ」ということ。
業者は、お客さんの言う通りの見積もりを出して、他社と1円単位で比較されます。安くしないと選ばれない。だから利益が残らない。人も雇えない。そしてまた忙しくなる。この悪循環です。
一方、先生は違います。「もっと安く済ませる方法」と「もっと効果が出る方法」を添えて提案できる。価格ではなく、プロとしての判断で選ばれる。
私はこれを「松竹梅見積もり」と呼んでいます。お客さんの要望通りの「竹」だけを出すから、他社と比べられる。梅(予算重視)・竹(標準)・松(プロのおすすめ)の3つを出せば、お客さんは他社と比べるのをやめて、あなたの会社の中のどれにするかを悩み始めます。
これが「選ばれる」ということなんですよ。
値上げに話を戻します。安売りは、自分の首を絞めるだけです。適正な価格を、適正なタイミングで、堂々と伝えられる会社にならないと、少人数で高い利益を残すことは絶対にできません。
値上げのお知らせをうまく書くことは、単なる文章テクニックじゃないんです。「価格で戦う業者」から「価値で選ばれる先生」へ、ポジションを変える第一歩なんですよ。
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【手順】AIで”納得される値上げのお知らせ”を15分で作る3ステップ
では、具体的にどう作るか。むずかしく考えなくて大丈夫です。3ステップです。
ステップ①:値上げの背景と自社の想いを、スマホに話す
まず、きれいな文章を書こうとしないでください。
スマホの音声入力を立ち上げて、思っていることをそのまま話すだけでいいです。
「材料費がこの1年で2割くらい上がって、正直今の価格ではきつい。でも品質は落としたくない。長く来てくれているお客さんには申し訳ないけど、いい仕事を続けるためにも来月から◯円上げたい。今まで支えてくれた感謝も伝えたい」
こんな感じで、ぐちゃぐちゃでいいんです。話し言葉で構いません。これがAIに渡す”材料”になります。
ステップ②:AIに”お知らせの型”に沿って下書きさせる
次に、話した内容をAIに貼り付けて、こう頼みます。
「これは価格改定のお知らせです。①値上げの時期と金額②正直な理由③これまでの感謝④これからどう価値で応えるか、の順で、誠実だけど卑屈になりすぎない文章にしてください」
これで、たたき台が数十秒で出てきます。ゼロから唸って書くのと、出てきた文章を直すのとでは、かかる時間も、心の負担も、まったく違いますよね。
ステップ③:金額・日付・固有名詞と、自分の一言を手で埋める
最後は、あなたの手で仕上げます。
AIが出した文章に、正確な金額、開始日、お客さんの呼び方(「◯◯様」「常連の皆様」など)を入れる。そして、最後にひとつだけ、自分の言葉を足してください。
「これからも、あなたの家を長く守れる仕事を続けます」
こういう一言があるだけで、事務通知が「人の言葉」になります。
たたき台はAIに作らせる。でも、最終判断と、心のこもった一言は、人間のあなたが入れる。ここだけは、脳に汗をかいてください。
ただ「値上げのお知らせを書いて」では、心のない事務通知になる
ここで、多くの人がつまずくポイントを先に言っておきます。
AIにいきなり「値上げのお知らせを書いて」と頼むと、どこかで見たような、心のない事務文章が返ってきます。
「なんかそれっぽい。でも、うちの言葉じゃない」
そうなる理由は、ひとつだけです。AIに、あなたの会社の情報を渡していないからです。
AIは、あなたのお店のことも、お客さんとの関係も、どんな想いで仕事をしてきたかも、何も知りません。だから、そのまま頼むと一般論しか返せない。
逆に言えば、あなたの会社の背景を渡すだけで、答えは一気に「あなたの言葉」に変わります。
「創業から15年、地域のお客さんに支えられてきた」
「材料は安いものに替えず、いいものを使い続けてきた」
「値上げは10年ぶりで、本当は避けたかった」
こういう自社の文脈を一度AIに覚えさせておけば、値上げのお知らせだけじゃなく、チラシも、ブログも、お客様への手紙も、全部あなたの会社の言葉で書けるようになります。一度作れば、次からはもっとラクです。
型で分かる|”応援される値上げのお知らせ”に必ず入れる5つの要素
AIに任せるといっても、何を入れるべきかは、あなたが知っておいたほうがいい。応援される値上げのお知らせには、必ずこの5つが入っています。
1. 値上げの事実と時期を、はっきり書く
「◯月◯日のご注文分から、◯円に改定します」と、日付と金額を最初にはっきり書く。濁さない。ぼかすと、かえって不信感につながります。
2. なぜ上げるのか、正直な理由を書く
「諸般の事情により」は最悪です。何も伝わりません。「材料費が2割上がった」「品質を守るため」と、正直に、具体的に。理由が納得できれば、人は受け入れます。
3. これまで支えてくれたことへの感謝を書く
値上げのお知らせは、実は「感謝を伝える手紙」でもあります。「これまでご利用いただき、本当にありがとうございます」の一文があるかないかで、印象はまったく変わります。
4. これから、どう価値で応えるかを書く
ここが一番大事です。値上げは、下げる話じゃない。「これからも、いい仕事を続けます」「もっと満足いただけるようにします」と、前向きに宣言する。謝るのではなく、価値を語るんです。
5. 選択肢(逃げ道)を用意する
一律で「上げます」だけだと、予算が厳しいお客さんは離れます。「続けやすいプランもご用意しました」と、松竹梅の考え方で選択肢を出せば、離脱を防げます。
長く来てくれている常連さんには、この5つに加えて「いつも本当にありがとうございます」の個別の一言を。取引先の会社(BtoB)には、感情より「いつから・いくら・なぜ」を簡潔に。相手によって、AIに「常連向けに」「取引先向けに」と指示を変えれば、それぞれの文章がすぐ出ます。
値上げは「謝る」んじゃない|堂々と「価値」を語れ
もう一度言います。
値上げのお知らせで、平謝りは要りません。
謝るということは、「自分たちは高すぎる、後ろめたい価格をつけている」と、自分から白状しているようなものです。お客さんは、その空気を敏感に感じ取ります。
あなたが本当にいい仕事をしているなら、その仕事に見合った価格をつけるのは、当たり前のことなんですよ。むしろ、安すぎる価格で無理を続けて、品質が落ちたり、廃業したりするほうが、お客さんにとっては困るはずです。
昔、私は学生時代に飛び込み営業をやって、「いらない」と言っている人に頭を下げることが苦痛で仕方なかった。だから誓ったんです。二度と、自分から安売りして媚びるような商売はしないと。
価格を堂々と伝えられる会社は、それだけで「信頼できる会社」に見えます。逆に、価格にオドオドしている会社は、仕事の中身まで不安に見られる。
「怒りのメールを、そのまま送らずAIで丁寧な返信に変える」——これは私がよく言う泥臭いAI活用ですが、値上げのお知らせも同じです。感情や不安をそのまま文章に出さず、事実と誠意だけを、落ち着いた言葉で伝える。それをAIが手伝ってくれます。
キーボードはいらない|お知らせの材料は、現場でスマホに話すだけ
「文章なんて書いたことがない」「パソコンが苦手だ」
大丈夫です。キーボードを叩く必要はありません。
職人さんでも、忙しい社長でも、スマホに向かって3分話せれば、それで十分です。
・なぜ、今の価格では厳しいのか
・お客さんに、一番伝えたいことは何か
・これから、どんな仕事を続けたいか
この3つを、移動中の車の中でも、現場の休憩中でも、スマホの音声入力にしゃべるだけ。あとはAIが文章に整えてくれます。
これは値上げのお知らせに限りません。現場の日報をブログに、施工写真の説明をお客様の声に、現調メモを見積書の備考に。あなたが現場で話した言葉が、そのまま会社の資産になっていくんです。
AIは、最新ツールを自慢するためのものじゃない。現場の面倒な作業を減らすための、ただの道具です。
お知らせ1通で終わらせるな|”値上げ”を信頼が積み上がる仕組みにする
せっかく作った「納得される値上げのお知らせ」。1回送って終わり、ではもったいないです。
値上げのお知らせを作る過程で、あなたは「うちの会社が選ばれている本当の理由」を、言葉にしたことになります。これは、そのまま集客の武器になるんですよ。
・ホームページの料金ページに、「なぜこの価格なのか」の説明として載せる
・お客様への手紙やニュースレターに使う
・ブログ記事として、「値上げしても選ばれる理由」を書く
こうやってWordPressやブログに残しておけば、それは寝ている間もあなたの代わりに働く「24時間働く営業マン」になります。SNSの投稿は流れて消えますが、ちゃんと残した文章は、資産として積み上がっていく。
値上げをきっかけに、あなたの会社の「選ばれる理由」を言語化する。それが、次のお客さんを連れてくる仕組みになるんです。
とはいえ、こういう仕組みづくりを、社長がひとりで全部やるのは、正直しんどいですよね。何から手をつければいいかわからない、という方も多いはずです。
私は20歳の頃からパソコン教室で初心者に教えてきて、今も複数の会社のIT顧問をしています。だからこそ、パソコンやスマホが苦手なところから、AIで会社の仕組みを作るところまで、順番に伴走できます。
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今日からできる、”堂々と値上げできる会社”になる最初の一歩
最後に、今日できることを、ひとつだけ。
まず、自社の価格を思い出してください。最後に値上げしたのは、いつですか。何年も同じ価格のまま、無理をして続けていませんか。
そうしたら、スマホの音声入力を開いて、3分だけ話してください。「なぜ、今の価格では厳しいのか」を、思っているまま、正直に。
その録音を、AIに貼り付けて、「価格改定のお知らせのたたき台を作って」と頼む。
たったこれだけで、何日も手が止まっていた値上げのお知らせが、たたき台として目の前に出てきます。
完璧なものを、いきなり出さなくていいんです。まずは、たたき台を1つ作る。話はそれからです。
やるか、やらないか。それだけの話です。
まとめ|値上げは、謝るな。価値を、堂々と伝えろ
値上げでお客さんが離れるかどうかは、金額じゃない。伝え方で決まります。
・平謝りも、事務通知も、どちらもお客さんは離れる
・「時期・理由・感謝・これからの価値・選択肢」の5つを入れる
・謝るのではなく、価値を堂々と語る
・材料は、スマホに3分話すだけでいい
・作った文章は、料金ページやブログに残して資産にする
安売りで戦っている限り、値上げは一生怖いままです。でも、AIを使って「価値で選ばれる会社」に変わっていけば、価格は、あなたが堂々と決めていいものになります。
業者になるな、先生になれ。その第一歩を、今日の値上げのお知らせから始めてください。
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