「SUMは分かるけど、VLOOKUPになると、もう手が止まる」
「毎月の売上集計を、いまだに電卓とにらめっこで手打ちしている」
「ネットで関数を調べては、貼り付けて、エラーが出て、また調べる。気づけば半日つぶれている」
——もし一つでも心当たりがあるなら、この記事はあなたのために書きました。
正直に言います。表計算の関数を、これからがんばって覚える必要は、もうありません。
なぜなら今は、「やりたいこと」を日本語で話すだけで、Excelもスプレッドシートも、AIがそのまま作ってくれる時代だからです。関数を暗記した人ではなく、「AIに何をやらせたいか」を言葉にできる人が、数字仕事を5分で終わらせる。そういう時代に、もう変わっています。
私は20歳からパソコンスクールの講師をやってきて、今も複数の会社のIT顧問をしています。だからこそ断言します。「関数が苦手」で止まっている社長ほど、AIで一番ラクになります。この記事では、パソコンが苦手な方でも今日から使える「話すだけの表計算術」を、世界一かんたんに解説します。
なぜ社長は”表計算”で一日をつぶすのか|これは能力の問題ではありません
まず、はっきりさせておきたいことがあります。
あなたが表計算に時間をかけてしまうのは、頭が悪いからでも、努力が足りないからでもありません。「関数を暗記する」という、そもそも人間に向いていない作業を、まだ手作業でやっているからです。
考えてみてください。
VLOOKUP、SUMIF、IF、ピボットテーブル……。これらを完璧に覚えている社長が、いったい何人いるでしょうか。ほとんどの人は、必要になるたびにネットで調べ、コピーして貼り付け、エラーが出ては直し、を繰り返しています。
しかも関数は、少し複雑になると「かっこの位置がひとつ違うだけ」で動きません。エラーメッセージは英語まじりで、何が悪いのかも分からない。結局、丸一日かけて表ひとつ作れずに終わる。これは、多くの社長が毎月のように経験している消耗です。
私はIT顧問として、いろんな会社の「数字まわり」を見てきました。そこで痛感したのは、小さな会社の社長ほど、営業も、現場も、集客も、そして事務も、全部ひとりで抱えているということです。そのうえ表計算まで自分でやろうとすれば、時間はいくらあっても足りません。
だからこそ、真っ先にAIに渡すべきなのが、この「数字仕事」なのです。
私が「関数は、もう覚えるな」と言い切る理由
私がこう言うと、まじめな社長ほど、こう返してきます。
「でも、経営者なんだから、それくらい自分でできないと」
その気持ち、よく分かります。でも、あえて厳しいことを言います。関数を覚えることに、あなたの貴重な時間を使ってはいけません。
理由は、はっきりしています。
社長の仕事は、数字を「打ち込む」ことではなく、数字を「見て、決める」ことだからです。合計を出すのは作業。その合計を見て「来月どう動くか」を決めるのが、社長にしかできない仕事です。作業はAIに渡して、判断だけに集中する。これが、少人数でも高利益で回る会社のつくり方です。
私はいつも、「人を増やす前に、仕組みを作れ」とお伝えしています。事務が回らないからといって、すぐに人を雇う必要はありません。まずは、いま自分がやっている面倒な作業を、AIという「疲れないアシスタント」に肩代わりさせる。それだけで、人件費をかけずに、社長の時間が大きく空きます。
そしてもう一つ。私は20歳のころからパソコンスクールで、「パソコンが苦手」という初心者の方を、ずっと支援してきました。だから、キーボードが遅くても、関数がちんぷんかんぷんでも、まったく問題ないと知っています。苦手な人ほど、AIに「言葉で頼む」やり方が、驚くほどしっくりくるのです。
結論:Excelは”操作”を覚えるな。”やりたいこと”を伝えろ
では、具体的にどうするのか。
答えはシンプルです。関数や操作を覚えるのをやめて、「やりたいこと」をそのまま日本語でAIに伝える。 これだけです。
たとえば、これまでのあなたは、こう考えていたはずです。
「この列とこの列をかけ算して、条件に合うものだけ足すには……ええと、SUMPRODUCTだっけ、SUMIFだっけ」
これからは、こう言うだけでよくなります。
「A列の単価とB列の個数をかけて、C列が『完了』の行だけ合計する式を教えて」
すると、AIは正しい関数を、そのまま貼り付けられる形で返してくれます。しかも「この式は、こういう意味です」と、解説までつけてくれる。関数を覚える必要は、どこにもありません。
大事なのは、AIを「賢い部下」だと思うことです。あなたは上司として、やってほしいことを言葉で指示する。部下(AI)が、面倒な作業をこなす。あなたは、上がってきたものを確認して、OKかどうかを決める。この役割分担が、数字仕事を一気にラクにします。
そして、この「言葉で頼む」やり方は、キーボードが苦手な方にこそ向いています。私がいつもお伝えしている「泥臭いAI活用」——つまり、スマホに向かって話しかけるだけの音声入力を使えば、指一本打たなくても、AIに指示が出せます。
【手順】AIに表計算をやらせる、たった3ステップ
では、実際のやり方を、3ステップでお見せします。むずかしい設定は一切いりません。無料のAI(ChatGPTでもGeminiでも構いません)を開くだけで、今日から始められます。
ステップ1:やりたいことを、そのまま言葉にする
まずは、「何をしたいのか」を日本語で伝えます。関数の名前なんて、一切知らなくて大丈夫です。
たとえば、こんな具合です。
「毎月の売上を、商品ごとに合計したい。どうすればいい?」
「この名簿から、市内に住んでいる人だけを抜き出したい」
「4月から今月までの売上を、右肩上がりかどうかグラフにしたい」
キーボードを打つのが遅ければ、スマホの音声入力で、しゃべってしまいましょう。AIは、あなたのざっくりした言葉から、「たぶん、こうしたいんですね」と、やり方を組み立ててくれます。
ステップ2:今使っている表を、そのまま渡す
次に、いま手元にある表を、AIに見せます。ここが一番のコツです。
きれいに整える必要はありません。ぐちゃぐちゃのまま、Excelの中身をコピーして、AIに貼り付けるだけ。あるいは、表を撮った写真やスクリーンショットを、そのまま読み込ませてもいい。
なぜ渡すのかというと、あなたの会社の「本物の表」を見せないと、AIは一般論しか返せないからです。列の名前も、データの形も、会社によってバラバラです。実物を渡すからこそ、AIは「あなたの表にそのまま使える式」を作れるのです。
「この表の、B列の日付を『月ごと』にまとめて、D列の金額を合計して」——こう頼めば、あなたの表の列名に合わせた、そのまま貼れる式が返ってきます。
ステップ3:出てきた式をコピペして、違えば言い直す
最後は、AIが出した式を、指示どおりの場所に貼り付けるだけです。
もし思った結果にならなければ、これも言葉で直せます。「合計が合わない。空白のセルが混じっているみたい」と伝えれば、AIが原因を推理して、直した式を出し直してくれます。エラーメッセージをそのままコピーして貼り付ければ、「これはこういう意味で、こう直せばいいです」と、翻訳して教えてくれます。
もう、一人でエラーとにらめっこして、半日を溶かす必要はありません。分からなくなったら、その場でAIに聞き直す。それだけです。
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AIに任せられる”数字仕事”の早見表
「集計くらいなら分かるけど、他にどんなことができるの?」——そう思った方のために、AIに任せられる代表的な数字仕事を、一覧にしました。あなたが毎月手作業でやっているものが、きっとあるはずです。
| やりたいこと | AIへの頼み方(例) | これまで悩んでいた関数・機能 |
|---|---|---|
| 商品別・月別の売上集計 | 「この表を商品ごと・月ごとに合計して」 | SUMIF / ピボットテーブル |
| 条件に合う行だけ抜き出す | 「市内のお客さんだけ抜き出して」 | フィルター / VLOOKUP |
| 2つの表を突き合わせる | 「注文表と顧客表を、名前でつなげて」 | VLOOKUP / XLOOKUP |
| 売上の推移をグラフにする | 「4月から今月までを折れ線グラフにして」 | グラフ作成 |
| 重複や入力ミスを見つける | 「同じ会社が二重に入っていないか調べて」 | COUNTIF / 重複チェック |
| 請求書や見積書の計算 | 「単価×個数に消費税10%を足して」 | 数式・端数処理 |
ポイントは、「関数の名前」を覚える必要が、まったくないということです。右の列は、あくまで「これまで、これで悩んでいましたよね」という参考です。これからは、真ん中の列のように、日本語で頼むだけでよくなります。
業種別|社長が”数字仕事”から解放された、こんな場面
「うちの業種でも、本当に使えるのか?」——そう思う方のために、具体的な場面を挙げてみます。あなたの会社に、近いものがあるはずです。
工務店・リフォーム業なら。 現場ごとの材料費と人工(にんく)を、いつもExcelで手集計している。これを「現場ごとに原価を合計して、粗利率まで出して」と頼むだけで、どの現場が儲かって、どの現場で赤字だったかが、一目で分かる表になります。勘に頼っていた「この工事、実は赤字だった」が、数字で見えるようになります。
整体院・美容室なら。 予約表やレジのデータから、「何曜日の何時が一番混んでいるか」「リピートしてくれるお客さまの割合」を出したい。これも、データを貼って「曜日・時間帯ごとに来店数を集計して」と頼めば、混雑の波が見えてきます。人手を増やすべき時間帯が、感覚ではなく数字で分かります。
飲食店なら。 メニューごとの注文数を集計して、「実は出ていない、けれど手間だけかかるメニュー」をあぶり出す。「注文数の少ない順に並べて」と頼むだけで、メニューを絞る判断材料が、5分で手に入ります。
士業・コンサルなら。 顧問先ごとの請求額や作業時間を一覧にして、「時間あたりの利益が低い仕事」を見つける。値付けを見直すきっかけが、数字から見えてきます。
どの業種にも共通するのは、「これまで、面倒だからやっていなかった集計」が、話しかけるだけでできてしまうということです。数字を見れば、次の一手が変わります。
「うちのぐちゃぐちゃな表でも、大丈夫?」への答え
ここまで読んで、こう不安に思った方もいるはずです。
「うちの表は、何年も継ぎ足してきて、ぐちゃぐちゃなんだ。こんなの、AIに見せて大丈夫?」
大丈夫です。むしろ、ぐちゃぐちゃな表こそ、AIの出番です。
「この表、どこがおかしいか、整理してくれる?」と頼めば、AIが「この列とこの列が同じ内容ですね」「日付の書き方がバラバラです」と、問題点を教えてくれます。そのうえで、きれいな形に直す手順まで示してくれる。散らかった部屋を、代わりに片付けてくれるようなものです。
ただし、ひとつだけ大事なことがあります。AIに「うまく使えない」人のほとんどは、自分の情報を渡していないのです。
AIは、あなたの会社の中身を知りません。だから、ざっくり「集計して」とだけ頼むと、当たりさわりのない一般論しか返ってきません。逆に、実物の表を貼り、「うちは月末締めで」「この列は税抜きで」と、あなたの会社の事情を渡してあげる。それだけで、AIの答えは、驚くほど「あなた専用」に変わります。
料理と同じです。材料を渡さずに「おいしいものを作って」と言っても、料理人は困ります。材料(=あなたの表と事情)を渡すからこそ、あなたの会社にぴったりの一皿が出てくるのです。
AIに任せてはいけない、たった一つの線引き
ここで、絶対に押さえてほしいことをお伝えします。
AIは万能ではありません。AIが出した「数字そのもの」を、鵜呑みにしてはいけません。
AIは、ときどき「それっぽいけれど、間違った答え」を、自信満々に出してきます。式の組み立ては得意でも、金額や日付といった「事実」の部分では、思い込みで数字を作ってしまうことがあるのです。
だから、私はいつもこうお伝えしています。「たたき台はAI、最終判断は人間」です。
具体的には、こうしてください。
AIが出した合計金額は、必ず自分の目で「桁」を確認する。「これ、ゼロが一つ多くないか?」という感覚を、社長は絶対に手放してはいけません。とくに、お客さまに出す請求書や見積書、税金にかかわる数字は、必ず社長がハンコを押すつもりで、最後に見る。
作業はAIに、9割を任せていい。でも、残りの1割——「この数字を信じて、外に出していいか」の判断だけは、社長の仕事です。ここを守れば、AIは、これ以上ないほど頼れるアシスタントになります。
表計算が5分で終わると、会社はこう変わります
最後に、少しだけ先の話をさせてください。
数字仕事が5分で終わると、何が起きるか。空いた時間で、社長が「本当にやるべき仕事」に戻れるようになります。
これまで、月末に丸一日つぶしていた売上集計が、5分で終わる。その空いた時間を、お客さまへの提案や、現場の段取り、新しい集客の仕組みづくりに回せる。事務作業に追われる社長から、会社の未来を考える社長へ——この差は、一年たてば、とてつもなく大きくなります。
そして何より、「人を増やさずに済む」ようになります。
「事務が回らないから、パートさんを雇おうか」と考えていた社長が、AIを使いこなせば、その一人分の仕事を、自分の空き時間でこなせてしまう。人件費をかけず、少人数のまま、利益の残る会社になる。これこそが、私がお伝えし続けている「少人数・高利益の経営」の、いちばん現実的な入口です。
もちろん、いきなり全部をひとりでやるのは、大変かもしれません。「そもそもAIをどう開けばいいのか」「うちの業務の、どこから任せればいいのか」——そこでつまずく方も多いはずです。だからこそ私たちは、AI以前のパソコン操作から、業務の棚卸し、AIの実務化まで、グループで一緒に伴走する形をとっています。一人で抱え込まず、仲間と一緒に進める。それが、挫折せずにAIを使いこなす、いちばんの近道です。
今日からできる、最初の一歩
むずかしく考える必要はありません。今日、これだけやってみてください。
いま一番「面倒だな」と思っている表計算を、ひとつ思い浮かべる。無料のAIを開いて、その表をコピーして貼り付け、「これを○○したい」と、日本語で話しかけてみる。たったこれだけです。
一度でも「あ、勝手に式ができた」という体験をすると、もう元には戻れません。関数を調べていた時間が、まるまる自分の時間に変わります。
とはいえ、「一人で始めるのは、やっぱり心細い」という方もいるでしょう。そんな方のために、AIで社長の仕事を減らす具体的な手順を、無料の特典としてまとめています。何から手をつければいいか、道筋がはっきり見えるはずです。
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まとめ|覚えるな、聞け
もう一度、大事なことをお伝えします。
これからの時代、関数を暗記する必要はありません。覚えるな、聞け。 やりたいことを、そのまま言葉でAIに伝えればいい。それだけで、これまで半日かかっていた数字仕事が、5分で終わります。
作業はAIに、判断は社長に。この役割分担ができた会社から、社長の時間は増え、利益は残るようになります。
パソコンが苦手でも、関数がちんぷんかんぷんでも、まったく問題ありません。むしろ、苦手な人ほど、AIで一番ラクになります。
やるか、やらないか。それだけです。今日、あなたの一番面倒な表を、AIに話しかけてみてください。