こんにちは、神谷龍之介です。
今日は、私が普段からよく聞かれるテーマについてお話しします。それは「資料作り」です。提案書、見積もりに添える説明資料、セミナーや勉強会のスライド、社内の手順書。小さな会社の社長やひとり事業者ほど、この「資料を作る時間」に、毎週のように半日、丸一日を溶かしています。
そして最近は、ここにAIが本格的に使えるようになってきました。「ChatGPTでスライドが作れるらしい」「Geminiやクロードでも資料が出てくるらしい」。そういう話を耳にして、試してはみたものの、出てきたのはスカスカの資料で「結局、自分で作り直した」という人がほとんどではないでしょうか。
私は、新しいAIが出るたびに飛びついて「すごい!」とだけ言う、いわゆる”驚き屋”のような発信はしたくないと思っています。大事なのは、その機能を実際の会社業務でどう使い、社長の仕事をどう減らすか。今日はその目線で、資料・スライドをAIに任せる具体的な手順と、主要な4つのAIの使い分けを、実務で使えるかどうかだけに絞ってお伝えします。
提案書1枚に半日かけている社長へ|その時間、もうAIが肩代わりできます
まず確認したいことがあります。あなたは今、1本の提案書、1セットのセミナー資料を作るのに、どれくらいの時間をかけているでしょうか。
構成を考え、文章を打ち込み、見出しを整え、レイアウトを直し、見栄えを整える。気がつけば半日、下手をすれば丸一日。しかも、その間は本来やるべき「お客さんと話す」「現場を見る」「次の仕事を取る」という社長にしかできない仕事が止まっています。
ここがいちばんもったいない。資料作りは、それ自体が売上を生む仕事ではありません。お客さんは、あなたが資料作りに何時間かけたかなんて知りません。見るのは「中身」だけです。
だからこそ、資料作りはAIに任せる対象として、いちばん向いています。ゼロから手で組み立てる作業を手放し、あなたは「何を伝えるか」という中身だけに集中する。これが、AI時代の資料作りの基本姿勢です。実際、私自身もスライド作成では複数のAIを試してきましたが、使い方の順番さえ間違えなければ、半日かかっていた作業が「指示して、待つだけ」に変わります。
なぜ「AIにスライド作って」と一言頼んでも、スカスカの資料しか出てこないのか
ここで、多くの人がつまずくポイントをはっきりさせておきます。
ChatGPTやクロードに「○○についてのスライドを作って」と一言頼む。出てきたのは、文字が小さくてスカスカの、どこかで見たような当たり障りのない資料。これを見て「やっぱりAIは仕事に使えない」と止まってしまう。これが、ものすごく多いパターンです。
でも、これはAIが悪いわけではありません。理由はひとつです。AIに、前提となる情報をほとんど渡していないからです。
考えてみてください。あなたが新しく入った人に「明日のセミナー資料、作っておいて」とだけ頼んだら、まともなものが出てくるでしょうか。誰に向けて話すのか、何を伝えたいのか、どんな結論に持っていきたいのか。それを伝えていなければ、相手はあなたの頭の中を推測するしかありません。AIもまったく同じです。
AIは、あなたの会社のことも、お客さんのことも、伝えたいゴールも知りません。だから、中身だけをポンと渡して「いい感じにして」と言うと、上手な一般論しか返ってこない。逆に言えば、「どこの誰に、何の目的で出す資料なのか」という前提さえ渡せば、出てくる資料は一気に「使える」ものに変わります。スカスカの資料しか出てこないのは、AIの性能ではなく、渡す情報が足りていないだけなのです。
資料作成でAIに任せられるのは「清書」|あなたがやるのは”中身”だけ
ここで、役割分担をはっきりさせておきましょう。
AIに丸投げして、社長の仕事がぜんぶ消えるわけではありません。みんなが同じAIに同じように丸投げすれば、出てくるのは同じような平均点の資料です。それでは差がつきません。
AIに任せるのは、あくまで「清書」と「形にする作業」です。文章をきれいに整える、スライドの形に組む、見栄えを整える。ここは人間がやってもAIがやっても結果が変わらない作業なので、迷わずAIに渡す。
一方で、あなたがやるべきは「中身」です。誰に何を伝えたいのか、どの順番で話せば伝わるのか、お客さんのどんな不安に答えるのか。ここはあなたの経験と、お客さんと向き合ってきた実感がないと作れません。AIには出せない部分です。
つまり、こういう順番になります。中身(何を伝えるか)はあなたが決める。前提と材料をAIに渡す。あとの清書とスライド化はAIに任せて、待つだけ。これが、資料作りで時間を半分以下にしながら、中身の質は落とさないコツです。「たたき台はAI、最終判断は人間」。この原則を外さなければ、AIに任せても、あなたの資料が”ありきたり”になることはありません。
失敗しないAI資料作成の黄金手順|「前提整理 → 本文 → スライド生成」の3ステップ
では、具体的にどう作るか。私がいくつものAIで試して行き着いた、共通して使える手順をお伝えします。たった3ステップです。
ステップ1|前提整理
最初に、いきなりスライドを作らせてはいけません。まず「前提整理」のテキストを1枚作ります。
ここに書くのは、難しいことではありません。「どこの誰に」「どういう目的で」「この資料を作るのか」。たとえば「地域の工務店の社長向けに、自社のリフォーム事例を紹介して、問い合わせにつなげるためのセミナー資料」といった具合です。この前提を渡しておくだけで、AIは資料の方向性を見失わなくなります。
ここで力を発揮するのが、特典でもお渡ししている「AIに自社の情報を渡しておく」考え方です。会社の強み、お客さんの層、よく使う言い回しを一度AIに覚えさせておけば、毎回ゼロから前提を説明する手間もなくなります。
ステップ2|本文を作る
前提が決まったら、次に「本文」を作ります。スライドの見た目より先に、中身の文章をきちんと固めるということです。
このとき便利なのが、マークダウン(MDファイル)という形式です。難しく考える必要はなく、簡単に言えばテキストファイルなのですが、その中で「ここはスライドの区切り」「ここは強調したいところ」といった指定ができます。詳しいことはAI自身に聞けば教えてくれます。本文の段階で中身を固めておくと、最後のスライド化がぐっと安定します。
ステップ3|スライドを生成する
前提と本文がそろったら、最後にスライドを生成させます。ここまで来ると、AIはもう迷いません。前提と本文という”設計図”がある状態なので、あとはPDFやパワーポイント、Canva用のデータとして出力してもらうだけです。
この「前提整理 → 本文 → スライド生成」という順番。これを守るだけで、出てくる資料のクオリティがまるで変わります。多くの人は、この前半2つを飛ばして、いきなり「スライド作って」と頼むから失敗しているのです。
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【4つのAIを実務で比較】結局どれで資料を作るのが正解か
ここからは、私が実際にスライドを作って試した、主要な4つのAIの使い分けです。「機能がすごい」ではなく「実務で資料を作るのに使えるか」だけで見ていきます。
まずは全体像を表にまとめます。
| AIツール | 資料作成での強み | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ChatGPT | 画像生成が強力で、文字の生成も優秀。万人受けしやすい | 多くの人が契約済み。手軽に1本作りたいとき |
| クロード(Claude) | 日本語が自然。PDF・パワポ・Canvaまで出力でき後編集しやすい | あとから細かく編集したい、見栄えにこだわりたいとき |
| NotebookLM(Gemini系) | 原稿を入れるだけで見た目よく仕上がる。しかも無料 | 社内資料・たたき台をサッと作りたいとき |
| Manus | アイコンを使いその場で直接編集・微調整できる | 手放しでそこそこの資料を出したい人(課金前提) |
それぞれ、もう少し具体的に補足します。
ChatGPTは、多くの方がすでに契約しているので、いちばん手軽です。文字の生成が優秀で、画像生成も強力。一枚ずつのクオリティは高いです。ただ、ぜんぶを画像として作らせようとすると枚数が絞られたり、Canva連携で出すと「まるごと1枚の画像」になって後から細かく直しにくい、という弱点もあります。とはいえ、後から大きく編集しないなら、これで十分使えます。
クロード(Claude)は、日本語の自然さに定評があります。デザイン機能を使うと、スライドが一通りのクオリティで出てくるうえに、PDF・パワーポイント・Canvaまでまとめて出力してくれます。後から編集したい、画像を足したいという人にとっては、いちばん使い勝手がいい印象です。ただし、このレベルの出力には、少し上のプランへの課金が必要になりそうです。
NotebookLM(Geminiの仲間)は、原稿を放り込むだけで、見た目のいい資料を自動でまとめてくれます。画像生成エンジンも組み合わさっていて、無料でここまでできるのは正直すごいです。デメリットは、資料の隅にサービスのロゴが入ること。社外向けの資料では少し気になる場面があります(PDFやパワポで出力すれば調整できる可能性もあります)。社内資料やたたき台には、特におすすめです。
Manusは、主要なAIと裏で連携しながら別のシステムで動くタイプです。アイコンを使ってそれなりに仕上げてくれて、その場で直接編集できるのが利点。ただし、画像を生成して差し込むことはできず、これ専用に課金する人は少数派かもしれません。
一番のおすすめは「ChatGPT×クラウド系の併用」|でも本当に大事なのはツールより順番
結論から言います。
シンプルに1本サッと作りたいなら、ChatGPTで十分です。多くの人が契約していて手軽ですし、画像も文字も優秀。まず迷ったらこれで問題ありません。
もう少し本気で、後から編集もしたい、見栄えにもこだわりたいという方には、ChatGPTと、クロードのデザイン機能の併用がおすすめです。ChatGPTの画像の強さと、クロードの編集しやすさ、日本語の自然さ。この2つを組み合わせると、たいていの資料は作れます。
ただ、ここで強くお伝えしたいことがあります。本当に大事なのは、どのツールを使うかではありません。「前提整理 → 本文 → スライド生成」という順番を守れるかどうかです。
新しいAIは次々に出てきます。半年後には、ここで挙げた評価も変わっているかもしれません。でも、この”順番”はツールが変わっても通用します。ツールの最新機能を追いかけることに時間を使うより、自分の仕事の中身を整理して、AIに正しく渡せるようになること。そこにこそ、時間を使う価値があります。最新ツールばかり追いかけて、肝心の仕事が一つも減らない。そういう人にならないでください。
作った資料を”その場限り”で終わらせるな|WordPressに置いて資産にする
もうひとつ、見落とされがちな大事な話をします。
せっかくAIで資料を作っても、それを一度きりで使い捨てにしているなら、もったいない。提案書、セミナー資料、お客さんへの説明資料。これらは、少し手を加えるだけで「集客の資産」に変わります。
たとえば、セミナーで使ったスライドの内容を、そのままブログ記事にしてWordPressに載せる。提案書でよく説明する内容を、よくある質問のページにする。一度作った資料を、検索から見つけてもらえる形で残しておくのです。
私はよく「SNSはフロー、WordPressはストック」と言っています。SNSに上げた資料は流れて消えていきますが、WordPressに記事として置いた資料は、24時間働く営業マンのように、あなたが寝ている間も見込み客に説明し続けてくれます。これが「寝かせて稼ぐ」という考え方です。
AIで資料を作るスピードが上がれば上がるほど、この「資産化」の効果は大きくなります。作る時間が10分の1になれば、その分、同じネタを資料にもブログにも展開できるからです。資料作りをAIに任せて浮いた時間で、その資料を資産に変える。ここまでやって、はじめてAIを”使えている”と言えます。
キーボードが苦手でいい|スマホに話すだけで”資料の素”は集まる
「前提整理や本文を作るのが、そもそも面倒だ」。そう感じた方も多いと思います。パソコンで長い文章を打つのが苦手、という社長は本当に多い。
でも、安心してください。今は、キーボードを叩く必要すらありません。スマホの音声入力で、AIに話しかけるだけでいいのです。
たとえば現場からの帰り道に、「今日の打ち合わせで、お客さんがいちばん気にしていたのは予算と工期だった。だから次の提案資料では、まず費用感を最初に見せて……」とスマホに話す。それをAIに渡せば、提案資料のたたき台ができあがります。会議のメモを音声で吹き込めば議事録になり、その議事録がそのまま社内資料の素になります。
私はこれを「泥臭いAI活用」と呼んでいます。難しいプロンプトを覚える必要も、きれいな文章を打つ必要もありません。頭の中にあることを、話し言葉のまま吐き出す。それをAIが整える。資料の素は、こうやって日々の現場から集めていけばいいのです。パソコンが苦手でも、AIは「話す道具」として使えば、ちゃんと社長の仕事を減らしてくれます。
AIに資料を任せても、仕事が減らない人がやりがちな失敗
最後に、AIで資料を作ろうとして、結局うまくいかない人に共通する失敗を挙げておきます。あなたが当てはまっていないか、確認してみてください。
ひとつ目は、前提を渡さずに「いい感じに作って」と丸投げすること。これはもう説明した通りで、スカスカの一般論しか出てきません。
ふたつ目は、いきなりスライドの見た目から作ろうとすること。中身(本文)が固まっていないのに見栄えを整えても、土台がぐらついた資料になります。順番は「中身が先、見た目は後」です。
みっつ目は、最新ツールを追いかけすぎること。新しいAIが出るたびに乗り換えて、どれも中途半端。ひとつのツールを、自分の仕事で使い込むほうがずっと成果が出ます。
よっつ目は、完璧を求めすぎて、いつまでも公開・提出しないこと。AIで作った資料は、8割の出来でいったん出してしまう。お客さんの反応を見て直すほうが、よほど早く良くなります。
これらはどれも、ツールの問題ではなく「使い方」の問題です。逆に言えば、ここさえ直せば、今あなたが契約しているAIだけで、資料作りは十分にラクになります。
今日からできる、資料作りを半分にする最初の一歩
ここまで読んで「やってみよう」と思ったら、今日からできる最初の一歩をお伝えします。難しく考えず、3つだけやってみてください。
ひとつ目。次に作る資料を1つ選び、「どこの誰に、何の目的で出すか」をスマホに話して、前提を1枚作る。
ふたつ目。その前提を、いま契約しているAI(ChatGPTでもクロードでも構いません)に渡して、本文のたたき台を作らせる。
みっつ目。本文ができたら、スライド生成を頼んで、出てきたものを8割の出来で一度使ってみる。
これだけで、半日かかっていた資料作りが、まったく違う体験に変わるはずです。完璧を目指さず、まず1本、AIと一緒に作ってみてください。
そして、もし「前提の作り方が分からない」「AIに何をどう渡せばいいのか自信がない」という方は、無料の特典を使ってください。AIを”あなた専用”にして、あなたの言葉で資料を書かせるところまで、順番に解説しています。
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まとめ|資料は手で作るな、AIに清書させろ
提案書もセミナー資料も、ゼロから手で作る時代は終わりました。
あなたがやるべきは「何を伝えるか」という中身を決めることだけ。前提を整理してAIに渡し、本文を作り、スライドを生成させる。この順番さえ守れば、どのAIを使っても、資料は「指示して、待つだけ」で形になります。
ツールはどれでも構いません。ChatGPTで手軽に、こだわるならクロードと併用、社内のたたき台ならNotebookLM。大事なのはツール選びではなく、自分の仕事の中身をAIに正しく渡せるかどうかです。
そして、作った資料は使い捨てにせず、WordPressに置いて集客の資産に変える。ここまでやって、AIはようやく社長の仕事を減らす道具になります。
資料は、手で作るな。中身だけ決めて、清書はAIに任せましょう。今日、その最初の1枚から始めてみてください。