塗装会社2社が、同じ家に提案書を出しました。
A社は118万円。B社は124万円。塗料も、工事の中身も、ほぼ同じです。
選ばれたのは、6万円高いB社でした。
契約の翌日、奥さんはB社の提案書から1枚だけ抜き出しました。冷蔵庫に、マグネットで貼るためです。
A社の提案書にも、工程表は付いていました。14日分。足場、高圧洗浄、下塗り、中塗り、上塗り。きちんとした表です。
B社の1枚にも、同じ14日分が書いてありました。ただし、A社の工程表に並ぶ言葉は、ほとんど出てきません。
工事中が不安で決まらない提案書と、工事中の毎日まで見えて決まる提案書。差をつけたのは、14日分の書き方だけでした。
外壁塗装。屋根。お風呂やキッチンのリフォーム。お店の改装。防犯カメラの配線工事。お客さんが住みながら、働きながら工事を待つ仕事なら、毎月どこかで起きている話です。
今日は、工事中が不安で決まらない提案書を、20分で“工事中の毎日まで見えて決まる提案書”にする話です。使うのは、今の工程表とAIと20分だけです。
なぜ工程表をきちんと付けても「工事中はどうなるんですか」と聞かれてしまうのか?
日曜の午後2時。お客さんの家のダイニングです。
あなたは提案書をテーブルに広げます。工事の内容。使う塗料。保証。最後に工程表と金額。
奥さんが手を止めたのは、金額のページではありません。工程表のページでした。
「あの、工事のあいだって、洗濯物は外に干せるんですか」
あなたは答えます。「塗装の期間中は、塗料が付くといけないので、外干しはご遠慮いただいて……」
奥さんは工程表を見直します。「塗装の期間って、どこからどこまでですか」
ご主人も口を開きます。「2週間、ずっと誰か家にいないといけないんですか。うち、平日は2人とも仕事なんですけど」
あなたは1つずつ丁寧に答えます。帰り際、ご主人が言います。
「ありがとうございます。一度、家族で相談します」
1週間後、電話がつながりません。
あなたは普段、こう言っていませんか。
「工程表は付けてあるので、大丈夫です」
「細かいことは、着工前にご説明します」
どちらも、まじめな会社の口ぐせです。工程表はきちんと作ってあります。14日分、32個の作業名が並んでいます。ただし、お客さんの暮らしの言葉は、32個のうち1つもありません。
工事中が不安で決まらない提案書は、手を抜いた提案書ではありません。きちんと作った提案書です。
工程表を細かくするほど目立ってしまう1つの要素
工程表は、本来は職人さんのための表です。何日目に、誰が、何をするか。段取りを間違えないための表です。
お客さんが知りたいのは、作業の名前ではありません。工事の日ごとに、自分の家で何が起きるかです。
足場を組む日は、朝8時から金属のぶつかる音が続きます。高圧洗浄の日は、窓を開けられません。塗る日は、洗濯物を外に干せません。足場の日は、車を動かしてほしい時間があります。
工程表には、どれも書いてありません。「足場組立」「高圧洗浄」「中塗り」と書いてあるだけです。
工程表を細かくすればするほど、作業の名前は増えます。増えるほど、お客さんの暮らしが1行も書いていないことが目立ちます。お客さんは32個の作業名を読みながら、自分の家の2週間を頭の中で組み立て直すことになります。組み立てられないから、不安になります。
なぜお客さんは「洗濯物はどうなりますか」と最初に聞いてくれないのか?
今回のご夫婦は、聞いてくれた分だけ親切です。多くのお客さんは、聞きません。
理由は3つあります。
1つ目。小さなことを聞くのが恥ずかしいからです。100万円を超える工事の話をしているときに、「洗濯物」や「トイレ」の話はしにくいものです。
2つ目。面倒な客だと思われたくないからです。工事の前から細かいことを聞くと、工事中に嫌がられるのではないか。お客さんは本気で心配しています。
3つ目。何を聞けばいいかが分からないからです。外壁塗装は、多くの人にとって一生に1〜2回です。どんな不便が起きるのか、想像する材料がありません。
聞けなかった不安は、消えません。お客さんは黙って「家族で相談します」と言います。相談の相手は家族だけではありません。他社の提案書です。
工程を細かく書くたびに不安度UP
工事中が不安で決まらない提案書を、1年続けるとどうなるか。控えめに数字にします。
提案は年40件。月に3〜4件です。「家族で相談します」で止まって負ける案件のうち、工事中の不安が理由のものが年4件あったとします。粗利が1件25万円なら、年100万円です。
契約できた現場でも、時間が消えます。工事中に「明日は窓を開けていいですか」「車はいつ動かせばいいですか」と電話が来ます。1現場で5回、1回10分。年30現場なら、年25時間です。電話は現場の作業中にかかってきます。手を止めるのは、社長か職人さんです。
もう1つ、大きな損があります。紹介です。
工事中に「聞いていなかった」が1回でもあると、仕上がりがどれだけきれいでも、お客さんの記憶に残るのは「聞いていなかった」のほうです。お隣さんに「塗装どうだった?」と聞かれたとき、最初に出てくる言葉が変わります。
なぜ「家族で相談します」のあと、追いかけるほど断られてしまうのか?
「家族で相談します」のあと、多くの社長は電話をかけます。「その後、いかがでしょうか」。
お客さんの不安は、電話では消えません。洗濯物の話も、留守の話も、電話口ではやっぱり聞きにくいからです。お客さんは「まだ検討中で」と答えます。2回目の電話で、少し気まずくなります。3回目には出てもらえなくなります。
追いかけるほど、お客さんは「売り込まれている」と感じます。不安を残したまま追いかけると、不安に「しつこい」が足されるだけです。必要なのは追いかける電話ではなく、最初の提案書の中で不安を先に消しておくことです。
よくある間違い:工程表をもっと細かくして、専門用語に説明を付ける
「工事中はどうなるんですか」と聞かれた社長が、よくやる対策があります。工程表をもっと細かくして、専門用語に説明を付けることです。
「養生(塗料が付かないようにビニールで覆う作業)」「ケレン(古い塗膜やサビを落とす作業)」。説明としては正しいです。
ただ、お客さんの不安は増えます。読む量が増えるのに、知りたい答えが出てこないからです。「ビニールで覆う」と分かっても、「じゃあ窓は開けられるの?」には答えていません。説明を付けるほど、作業の話が長くなります。暮らしの話は、相変わらず0行です。
なぜ工事中の電話は、契約のあとも社長の時間を奪い続けるのか?
工事が始まると、お客さんは毎朝、家の外の音で目を覚まします。窓の外にはビニールが張られています。
「今日はいつまで続くんだろう」「明日は洗濯できるのかな」。分からないことが、毎日1つずつ出てきます。
お客さんは1つ分からないたびに、電話をかけるか、我慢するかを選びます。電話をかけた分は、社長の時間が減ります。我慢した分は、お客さんの不満が積もります。どちらを選ばれても、会社の損です。
契約前に出した提案書が、工事が終わるまでの14日間、社長の時間を左右し続けます。
これ、お客さんが心配性なわけじゃないです
「うちのお客さんは細かい人が多くて」と感じたことがあるかもしれません。
違います。お客さんは心配性なのではありません。想像する材料を渡されていないだけです。
人は、難しいことより、先が見えないことに不安を感じます。工程表には「何をするか」は書いてあります。「お客さんの家がどうなるか」は書いてありません。
足りないのは説明のうまさではありません。書く順番と、書く言葉です。
「お客さんの暮らしで書いた工事カレンダー」のおかげで6万円高くても契約を取れた理由
B社の提案書に入っていた1枚は、お客さんの暮らしで書いた工事カレンダーでした。
14日分のマス目があります。各マスの上に、小さく作業の名前。下に、大きく「お宅で起きること」が書いてあります。
- 1日目:朝8時〜夕方5時、金属の音が出ます。車は朝8時までに道路側へ移してください
- 3日目:窓は1日中開けられません。換気扇は使えます
- 5日目〜9日目:洗濯物は部屋干しでお願いします。お出かけは自由です。留守でも工事は進みます
- 14日目:足場が外れます。洗濯物は翌日から外に干せます
カレンダーの下には、3行だけ書き足してあります。
「職人へのお茶やお菓子は、ご用意いただかなくて大丈夫です」
「トイレは、敷地の外に仮設のものを置きます。お借りすることはありません」
「雨の日は工事を休みます。延びた日は、前の日の夕方5時までにLINEでお知らせします」
奥さんが冷蔵庫に貼ったのは、カレンダーのページでした。契約の決め手を聞かれて、奥さんはこう答えたそうです。
「いつ洗濯すればいいか、分かったので」
6万円の差は、14日分の書き方で埋まりました。
なぜ作業の名前より「お宅で起きること」のほうが安心されるのか?
お客さんは、工事を自分で見たことがありません。作業の名前を読んでも、頭に絵が浮かびません。
「朝8時から音が出ます」なら、絵が浮かびます。「8時なら、子どもを送り出したあとだ」と、自分の朝に重ねられます。
人が「安心した」と感じるのは、説明を理解したときではありません。自分の毎日に置き換えられたときです。作業の名前を、お客さんの1日に翻訳して渡す。翻訳した1枚が、お客さんの代わりに2週間を組み立ててくれます。
なぜ「できないこと」を先に書くと信用されるのか?
窓が開けられない。洗濯物が外に干せない。車を動かす必要がある。
普通は、提案書には書きたくない話です。不便を先に書くと、断られる気がします。
逆です。お客さんは、工事に不便があることくらい分かっています。分からないのは「どのくらい」かです。不便を隠した会社と、不便を日付つきで先に書いた会社。お客さんが「この会社は正直だ」と感じるのは、後者です。
業者は、作業を説明します。先生は、お客さんの暮らしがどう変わるかを説明します。業者になるな、先生になれ。工事カレンダーの1枚は、先生として見てもらうための1枚です。
なぜ冷蔵庫に貼られる1枚は紹介を連れてくるのか?
工程表は、契約したら引き出しにしまわれます。工事カレンダーは、冷蔵庫に貼られます。
冷蔵庫の1枚は、2週間、毎日お客さんの目に入ります。「今日は窓が開けられない日ね」と、家族の会話に出てきます。遊びに来たお隣さんの目にも入ります。
「塗装屋さんって、こんなのくれるの?」
紹介は、工事が終わってから生まれるとは限りません。工事中の冷蔵庫の前でも生まれます。
なぜ提案書の段階で渡すと、相見積もりで比べられなくなるのか?
工事カレンダーを、契約のあとに渡す会社はあります。丁寧な会社です。ただ、契約のあとでは、決める材料になりません。
お客さんが3社の提案書を並べたとき、比べられるのは同じ形のものだけです。金額。塗料の名前。保証の年数。どれも横に並べて、数字で比べられます。
工事カレンダーは、1社にしかありません。比べる相手がいないものは、金額の横に並べられません。お客さんの頭の中で、「安いA社」と「2週間が見えるB社」という別々の箱に入ります。
値段で負けない提案書は、値段を下げた提案書ではありません。値段以外に、比べられないものが1枚入っている提案書です。提案の段階で渡すから、相見積もりの土俵から1歩外に出られます。
なぜ営業マンのいない会社ほど「工事中の不安」を先に消すべきなのか?
私は、営業マンを置かずに年商4.8億円の会社を作りました。新規の案件は、Webから年間1000件規模で入ってきました。
営業マンがいない会社では、お客さんの不安に1つずつ答えに行く人がいません。だから、紙が先に答える必要があります。お客さんが聞く前に、聞きにくいことまで書いておく。説明しに行く人がいなくても、決めてもらえる形にしておく。営業マン不在で回った理由は、話のうまさではなく、渡す材料の作り方でした。
私は20歳のころから、パソコンスクールの講師として初心者に教えてきました。初心者がつまずくのは、操作が難しいからではありません。次に何が起きるか分からないから、手が止まります。工事を待つお客さんも同じです。
建築内装の会社の集客をお手伝いしたときも、反響は年12件から毎月来る形に変わりました。変えたのは技術の説明ではありません。お客さんの目線で、工事の前と最中と後を見せる順番です。
普通に作ると2時間、AIを使うと20分
工事カレンダーを、普通に作るとどうなるか。
工程表を1日ずつ見ながら、お客さんの家で何が起きるかを考えます。1時間。聞かれそうな質問を思い出して、答えを書きます。30分。A4の1枚にレイアウトします。30分。合わせて2時間です。現場が変わるたびに、最初からやり直しです。
流れを変えると、20分で終わります。
- 【手順1】今の工程表を写真に撮って、AIに読み取らせる
- 【手順2】工程の1日ずつを「お宅で起きること」に翻訳させる
- 【手順3】お客さんが聞きにくい質問を10個、先に出させる
- 【手順4】A4・1枚の工事カレンダーにする
- 【手順5】渡すひと言と、工事前日のLINEを決める
工程を書き直すのではなく、翻訳させる。質問を待つのではなく、先に出させる。順番を変えるだけで、2時間の作業が20分になります。
20分後、あなたの提案書は“工事中の毎日まで見えて決まる提案書”になります
| 項目 | 直す前 | 直した後 |
|---|---|---|
| 工程表のページで | 「工事のあいだって、どうなるんですか」と聞かれる | 「この日は部屋干しね」と、お客さんが自分で予定を立てる |
| 決めるタイミング | 「一度、家族で相談します」で止まる(年4件・100万円を失う) | 「この日程で、お願いします」と打ち合わせの席で決まる |
| 工事中の電話 | 1現場5回・年25時間 | 1現場0〜1回。前日のLINEで先に伝えている |
| カレンダーを作る時間 | 現場ごとに2時間 | 20分。2現場目からは10分 |
| 工事のあと | 「聞いていなかった」が残る | 「工事中も困らなかった」と紹介される |
お客さんの言葉が変わります。
直す前は「一度、家族で相談します」でした。
直した後は「これなら、留守にしていても大丈夫ですね」です。
値引きの話が減ります。お客さんが比べるのが、金額だけではなくなるからです。2週間をどう過ごせるかまで見えている会社は、相見積もりの中で1社だけです。6万円高くても、不安のない2週間を選ぶお客さんは少なくありません。
追いかける電話も減ります。「家族で相談します」の後ろにあった不安を、提案書の中で先に消しているからです。決まらない理由が残っていなければ、追いかける必要がありません。
職人さんの1日も変わります。現場でお客さんに呼び止められて、「今日は窓を開けてもいいですか」と聞かれる回数が減ります。お客さんは冷蔵庫の1枚を見れば分かるからです。職人さんは手を止めずに作業でき、お客さんは聞かずに済みます。少人数の会社ほど、1回10分の中断が積み重なると工期に響きます。1枚の紙が、職人さんの時間まで守ります。
一度作ったカレンダーは、次の現場にも使えます。同じ工事なら、日付と天気の欄を変えるだけです。ホームページに「工事中のお宅はこうなります」というページを置けば、工事を迷っているお客さんが検索から見つけてくれます。SNSの投稿は流れて消えます。ホームページのページは、夜中も休みの日も、不安に先回りして答え続けます。
工事中が不安で決まらない提案書は、20分で“工事中の毎日まで見えて決まる提案書”になります。
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この先で手に入るもの
無料部分で、3つをお伝えしました。
- なぜ決まらないのか:工程表に、お客さんの暮らしが1行も書いていない。お客さんは自分の2週間を想像できず、聞きにくい不安を抱えたまま「家族で相談します」と言う
- 何を変えれば決まるのか:作業の名前を「お宅で起きること」に翻訳した工事カレンダーを、提案書に1枚入れる。できないことを日付つきで先に書く
- どういう順番で作るのか:工程表をAIに読み取らせる→1日ずつ翻訳させる→聞きにくい質問を先に出させる→A4・1枚にする→渡すひと言と前日のLINEを決める
有料部分には、次の提案書を出す前の20分で実行するための道具だけを置きます。読む文章ではありません。貼る・埋める・照らし合わせる道具です。
- 20分後の完成見本1表(架空の塗装会社の14日分の工事カレンダー・欄ごとの完成形)
- 工事メモの穴埋めシート1枚(6欄・記入例つき。お客さんの名前も住所も書かない形)
- 貼るだけの指示文4本(①工程表の写真を読み取らせる ②【裏技】1日ずつ「お宅で起きること」に翻訳させる ③【裏技】お客さんが聞きにくい質問を10個先に出させる ④A4・1枚のカレンダー原稿と、工事前日のLINE文を作らせる。◯の差し替え箇所つき)
- 裏技2つ:①普通は工程表に注釈を足しますが、読む量が増えるだけです。「音・におい・窓・洗濯物・車・水と電気・留守」の7つのものさしで1日ずつ判定させると、書き直し1時間が5分になります ②普通はお客さんの質問を待ちますが、お客さんは聞きません。AIに「聞きにくい質問」を先に10個出させて答えを1枚に入れると、工事中の電話が1現場5回から0〜1回に減ります
- 業種別「お宅で起きること」早見表1つ(外壁塗装・屋根・水回り・内装・防犯カメラや配線・お店の改装の6業種)
- カレンダーに書いていい・いけない表1つ/渡すひと言:言っていい・いけない表1つ/こんなときはどうする表1つ(雨で延びた・工程が変わった・お店の営業中に工事する 等)
- 確認4か所とやってはいけない4つ
工事カレンダーを作る手間が、2時間から20分になります。同じ工事なら、2現場目からは10分です。「家族で相談します」の1件が決まれば、粗利が残ります。980円の元は、最初の1件で取りやすい道具です。
向いている人:外壁塗装・屋根・リフォーム・内装・設備・お店の改装など、お客さんが住みながら、働きながら工事を待つ仕事をしている方。工程表は付けているのに「家族で相談します」で止まることが多い方。工事中の電話に追われている方。
向いていない人:工事や作業を伴わない商品を売っている方。日程を守る気がなく、「だいたい2週間」で済ませたい方。AIをまだ一度も開いたことがない方(まずは無料の7大特典の「AI超入門」からどうぞ)。
20分後、あなたの工事カレンダーはこうなります
以下は道具です。上から順に、貼る・埋める・照らし合わせる。20分で終わります。先に、できあがりを見てください。
完成見本:外壁塗装の「工事カレンダー」(架空の例)
| 日 | 作業(小さく) | お宅で起きること(大きく) | お願い |
|---|---|---|---|
| 1日目(月) | 足場を組む | 朝8時〜夕方5時、金属の音が出ます | 車は朝8時までに道路側へ |
| 2日目(火) | 高圧洗浄 | 窓は1日中開けられません。水しぶきが飛びます | 洗濯物は部屋干し。網戸は閉めたままで |
| 3日目(水) | 乾かす・下地の補修 | 小さな音だけです。窓は開けられません | 特になし。お出かけ自由 |
| 4〜5日目 | 窓や植木を覆う・下塗り | 窓が開けられません。少しにおいがします | 換気扇は使えます |
| 6〜9日目 | 中塗り・上塗り | 洗濯物は外に干せません。においは弱めです | 留守でも工事は進みます |
| 10〜12日目 | 細かい部分・雨どい | 音は小さめです。窓は夕方から開けられます | 気になる場所があれば教えてください |
| 13日目 | 一緒に仕上がりを確認 | 30分ほど、お客さまと家の周りを歩きます | ご在宅をお願いします(13日目だけ) |
| 14日目 | 足場を外す | 朝8時〜昼、金属の音が出ます | 翌日から外干しできます |
カレンダーの下に入れる3行(完成形)
- 職人へのお茶やお菓子は、ご用意いただかなくて大丈夫です
- トイレは敷地の外に仮設のものを置きます。お借りすることはありません
- 雨の日は工事を休みます。延びる日は、前の日の夕方5時までにLINEでお知らせします
※すべて架空の会社と日程の例です。日数・作業の順番・時間は、あなたの会社の実際の工程に置き換えます。
タイマーを20分にセットして、手順1から始めてください。
【手順1】工程表を写真に撮って、AIに読み取らせてください(3分)
今の工程表を作り直す必要はありません。紙ならスマホで撮る。Excelなら画面をスクリーンショットする。撮った1枚と、下の穴埋めシートをAIに渡します。
入力:今の工程表の写真+工事メモ6欄/出力:1日ずつの作業一覧/手作業なら:書き写すだけで15分
工事メモの穴埋めシート
| 欄 | 書くこと | 記入例(架空) |
|---|---|---|
| ①建物 | 戸建て/マンション/お店・事務所、階数 | 戸建て・2階建て |
| ②工事の中身 | 何を、どこまで | 外壁と屋根の塗装、雨どいの交換 |
| ③日程(社長が決める) | 始める日と日数、休みの曜日 | 11月4日(月)から14日間、日曜休み |
| ④職人さん | 人数と、作業する時間 | 2〜3人、朝8時〜夕方5時 |
| ⑤車と駐車場 | 敷地内の車、職人さんの車の置き場所 | お客さんの車1台、職人の車は近くの駐車場 |
| ⑥お客さんの暮らし | 平日の在宅、ペット、洗濯、お店の営業時間など、聞いた範囲だけ | 平日は2人とも仕事、犬1匹、洗濯は朝 |
③の日程は、社長が決めます。AIに日数を考えさせてはいけません。
指示文①:工程表の写真を読み取らせる
添付した写真は、当社の工事の工程表です。
下の【工事メモ】と合わせて、1日ずつの作業一覧を表にしてください。
【工事メモ】
①建物:◯◯
②工事の中身:◯◯
③日程:◯月◯日(◯)から◯日間、◯曜休み
④職人さん:◯人、◯時〜◯時
⑤車と駐車場:◯◯
⑥お客さんの暮らし:◯◯
【守ること】
・表の列は「日付(曜日)」「作業の名前」の2つだけ
・写真から読み取れない文字は「読めません」と書き、推測で埋めない
・日数や作業の順番は変えない。足したり減らしたりしない
・休みの曜日は「休み」と1行入れる
出てきた表と、手元の工程表を見比べてください。日付と作業の順番がずれていなければ、次へ進みます。
【手順2】裏技:工程を「お宅で起きること」に翻訳させてください(5分)
普通は、工程表に注釈を足します。「養生(ビニールで覆う作業)」のように。読む量が増えるだけで、お客さんの知りたい答えは出てきません。1日ずつ考えると1時間かかります。
作業の説明はさせません。7つのものさしで、1日ずつ「お宅で起きること」だけを判定させます。ものさしが決まっていると、AIは迷わず、抜けも出ません。
入力:手順1の作業一覧/出力:14日分の「お宅で起きること」と「お願い」/手作業なら:1時間
指示文②【裏技】7つのものさしで翻訳させる
上の作業一覧を、お客さんの暮らしの言葉に翻訳してください。
お客さんは工事のことを何も知らない、◯◯(例:共働きのご夫婦)です。
【7つのものさし】1日ずつ、次の7つが「どうなるか」だけを判定してください。
①音(何時から何時まで、どんな音か)
②におい
③窓(開けられるか)
④洗濯物(外に干せるか)
⑤車(動かす必要があるか、何時までに)
⑥水と電気(使えない時間があるか、外の水道や電源を借りるか)
⑦留守(家にいなくても工事が進むか、在宅が必要か)
【出し方】
・表の列は「日付」「作業の名前(10字以内)」「お宅で起きること(30字以内)」「お願い(20字以内)」
・「お宅で起きること」には、7つのうち変化があるものだけを書く。変化がない日は「いつもどおり過ごせます」
・専門用語(養生、ケレン、下地処理など)は使わない
・「必ず」「絶対」「一切」は使わない
・分からないものは推測せず「確認が必要」と書く
最後に、「確認が必要」と書いた項目だけを箇条書きで並べてください。
「確認が必要」の項目は、社長か職人さんに聞いて埋めます。分かる人が埋めれば1〜2分です。
業種別「お宅で起きること」早見表
翻訳の結果に抜けがないか、照らし合わせてください。
| 業種 | 特に起きやすいこと | お願いに書くこと |
|---|---|---|
| 外壁塗装 | 足場の日の金属音/窓が開けられない/外干しできない | 車の移動時間、網戸を閉める |
| 屋根 | 頭の上の足音と振動/2階の部屋の音 | 2階で寝る人・在宅ワークの人への時間のお知らせ |
| 水回り(お風呂・キッチン・トイレ) | 水が使えない時間/お風呂に入れない日 | 近くの銭湯の案内、ポットに水をためておく |
| 内装(クロス・床) | 部屋の家具を動かす/ほこり/においのある日 | 前の日までに小物を片付ける部屋 |
| 防犯カメラ・配線工事 | 壁に穴をあける音/停電やネットが止まる時間 | パソコンの電源を落とす時間 |
| お店の改装 | 営業できない時間/入口がふさがる日 | 臨時休業の張り紙を出す日、お客さんへの案内 |
【手順3】裏技:お客さんが聞きにくい質問を10個、先に出させてください(5分)
普通は、お客さんから聞かれるのを待ちます。お客さんは聞きません。恥ずかしいか、面倒な客と思われたくないからです。聞かれないまま工事が始まり、工事中の電話になります。
AIに「お客さん役」をさせて、聞きにくい質問を先に10個出させます。答えを1枚に入れておけば、工事中の電話が1現場5回から0〜1回に減ります。
入力:手順2の表/出力:聞きにくい質問10個と、短い答えの案/手作業なら:思い出しながら30分
指示文③【裏技】聞きにくい質問を先に出させる
あなたは、初めて◯◯(例:外壁塗装)を頼むお客さんです。
◯◯(例:共働きで、犬を1匹飼っている)です。
上の工事カレンダーを読んで、業者さんに直接は聞きにくいけれど、本当は気になっていることを10個挙げてください。
【条件】
・「こんなことを聞いたら恥ずかしい」「面倒な客だと思われそう」と感じる質問を優先する
・お金、職人さんとの付き合い、トイレ、お茶出し、ご近所、ペット、留守中の鍵、防犯の話を必ず含める
・1つの質問は30字以内
次に、業者の立場で、各質問への答えの案を40字以内で書いてください。
当社で決まっていない内容は「(社長が確認)」と書き、答えを作らないでください。
10個のうち、カレンダーの下に入れるのは3行だけです。残りは、工事前日のLINEと、口頭で伝える分に回します。
カレンダーに書いていい・いけない表
| 書いていい | 書いてはいけない |
|---|---|
| 「お茶やお菓子は、ご用意いただかなくて大丈夫です」 | 「お茶出しは不要です」(冷たく読める) |
| 「トイレは仮設のものを置きます」 | 「トイレをお借りすることがあります」(不安を増やす) |
| 「雨の日は休みます。前の日の夕方5時までにお知らせします」 | 「天候により変動します」(いつ分かるかが書いていない) |
| 「朝8時から音が出ます」 | 「早朝から作業します」(何時か分からない) |
| 「においは弱めです。気になるときはお知らせください」 | 「においは一切ありません」(言い切りは信用を失う) |
【手順4】A4・1枚の工事カレンダーにしてください(5分)
翻訳した表と、聞きにくい質問の答え3行を、A4・1枚にまとめます。冷蔵庫に貼られる前提で作ります。
入力:手順2の表+手順3の答え3行/出力:A4・1枚の原稿と、工事前日のLINE文/手作業なら:レイアウトだけで30分
指示文④:A4・1枚のカレンダー原稿と、工事前日のLINE文を作らせる
上の表と、下の3行を使って、お客さんに渡す「工事カレンダー」をA4・1枚で作ってください。
【下に入れる3行】
・◯◯
・◯◯
・◯◯
【作り方】
・一番上の見出しは「◯◯様邸 工事中の2週間」(20字以内)
・カレンダーは1週間を横1行、2週間で2行
・各マスは、上に作業の名前を小さく、下に「お宅で起きること」を大きく
・在宅をお願いする日だけ、マスの色を変える
・文字は大きく、1マス2行まで。冷蔵庫に貼って、1歩離れても読める大きさにする
・一番下に、会社名と、工事中の連絡先(LINEと電話番号の欄だけ。番号は空欄)
PowerPoint(またはCanva)で作れるように、レイアウトの指示と文章を出してください。
最後に、工事前日の夕方に送るLINE文を3行で作ってください。
内容:明日の朝何時から何が始まるか/お客さんにお願いすること1つ/困ったときの連絡先。
「必ず」「絶対」は使わないでください。
提案書のどこに入れるかも決めます。工程表のページの、すぐ次です。工程表は職人さんの表として残し、次のページで「お宅ではこうなります」と翻訳して見せます。
【手順5】渡すひと言と、前日のLINEを決めてください(2分)
1枚を渡すときのひと言で、受け取られ方が変わります。読み上げる必要はありません。ひと言添えて、テーブルに置くだけです。
渡すひと言:言っていい・いけない表
| 言っていい | 言ってはいけない |
|---|---|
| 「工事のあいだ、お宅がどうなるかを1枚にしました。冷蔵庫に貼っておいてください」 | 「細かいことは、着工前にご説明します」 |
| 「洗濯物を外に干せない日は、ここに書いてあります」 | 「ご迷惑はおかけしません」(不便がないとは言えない) |
| 「聞きにくいことは、下に先に書いておきました」 | 「何でも聞いてください」(聞きにくいから聞けない) |
| 「雨で延びる日は、前の日の夕方にLINEします」 | 「天気次第なので、何とも言えません」 |
工事前日のLINEは、指示文④の3行を前の日の夕方に送ります。
こんなときはどうする表
| こんなとき | どうする |
|---|---|
| 雨で日程が延びた | 前の日の夕方5時までにLINE。延びた日だけ書き直したカレンダーの写真を送る |
| 工程の順番が変わった | 変わった日の「お宅で起きること」だけ、指示文②に貼り直して作り直す |
| お店の営業中に工事する | ものさし⑦「留守」を「営業」に置き換え、「お客さんの出入りができるか」を判定させる |
| 提案の段階で、日程がまだ決まらない | 日付の代わりに「1日目〜14日目」で作る。契約後に日付を入れて渡し直す |
出す前に確かめる4か所
1. 日程は社長が決めたものか:日数・作業の順番・時間が、手元の工程表と一致しているか。AIが足したり減らしたりしていないか
2. 専門用語が残っていないか:「養生」「ケレン」「下地処理」などが、お宅で起きることの欄に残っていないか
3. 言い切っていないか:「必ず」「絶対」「一切」「ご迷惑はおかけしません」が残っていないか
4. 在宅の日が1目で分かるか:お客さんにいてほしい日だけ、色が変わっているか。1歩離れて読めるか
やってはいけない4つ
1. 日程や工期をAIに決めさせない。AIは翻訳する係です。何日かかるか、何時から始めるかは、社長と職人さんが決めます
2. お客さんの名前・住所・電話番号をAIに入れない。工事メモは「共働き」「犬1匹」の形で足ります。名前は、できあがった原稿に自分で入れます
3. 守れない約束を書かない。「音は出ません」「においはありません」「予定どおり終わります」は書きません。書いたことが1つ守れないと、1枚全体の信用がなくなります
4. 不便を小さく見せない。窓が開けられない日を「一部」とぼかすと、工事中に「聞いていなかった」が生まれます。不便は、日付つきで正直に書きます
一人で進められないときの次の一歩
詰まるとしたら2か所です。工程表の写真をAIに読ませるところ。作った工事カレンダーを、提案書とホームページの両方で使い回す仕組みにするところ。どちらも会社ごとに正解が変わります。
まずは無料の7大特典で、AIに何をどう渡すかの型を手元に置いてください。特典の「AI超入門」は写真を読ませる最初の操作で、「コピペで使えるAIプロンプト15選」は指示文の差し替えで、「Canva画像編集法」はカレンダーの1枚づくりで役に立ちます。工事の種類ごとにカレンダーをそろえたい方もいるはずです。お客さんの不安に先回りして、値引きをせずに決まる形です。向いているのは、AIスモビジ実践会です。あなたの会社の提案書とホームページを実際に触りながら進める場です。本気で仕組みに変えたい方だけ来てください。
道具を次の提案書の前に全部使えば、翌日には5つがそろっています。1日ずつの作業一覧。お宅で起きることに翻訳した14日分。聞きにくい質問への答え3行。冷蔵庫に貼れるA4・1枚の工事カレンダー。工事前日に送るLINEの3行。打ち合わせで、お客さんは「家族で相談します」とは言いません。カレンダーを指さして、「この日は部屋干しね」と言います。
まとめ:今日やることは、次に出す提案書の工程表を、スマホで1枚撮ることです
- 決まらないのは、お客さんが心配性だからではなく、工程表にお客さんの暮らしが1行も書いていないから
- お客さんは「洗濯物はどうなりますか」と聞かない。代わりに「家族で相談します」と言う
- 工事中の不安で年100万円、工事中の電話で年25時間が消えている。「聞いていなかった」は紹介を止める
- お客さんの暮らしで書いた工事カレンダーを、工程表の次のページに入れる。AIは翻訳する係、日程を決めるのは社長
- 不便は日付つきで先に書く。業者は作業を説明する、先生はお客さんの暮らしがどう変わるかを説明する
今日やることは1つだけです。次に出す提案書の工程表を、スマホで1枚撮る。1枚あれば、AIに翻訳させる準備は終わっています。
工程を細かくしても不安が消えないなら、細かくするのをやめる。作業の名前の代わりに、お客さんの1日を書く。
工事中が不安で決まらない提案書を、“工事中の毎日まで見えて決まる提案書”に。 必要なのは、今の工程表とAIと20分だけです。やるかやらないか、それだけの話です。
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